1.インフルエンザについて。
インフルエンザはウイルスです。3種類が変わりばんこに流行します。A型に2種類(A香港(AH3),Aソ連(AH1)、)B型は1種類です。今年は今のところAソ連が流行っていますが今後はA香港、B型も流行ると思います。例年は12月末より流行し始めますが今年は11月初めより見つかっています。インフルエンザだけは、他のウイルス性疾患と違って、一生に何度も罹患します。12歳頃までは一冬にA型とB型の2回も罹ることもあります。稀には、A香港に2ヶ月の間隔で2回罹患することもあります。
当院では一冬に一人の割合で発生しました。B型もありましたがAソ連型はありませんでした。大人は一例ありましたが、2回目は熱のないインフルエンザでした。他のウイルス性疾患、例えば麻疹、風疹、オタフク、水痘は一度罹患すると一生かかりません。しかしインフルエンザだけは何度も罹患します。特に子供は大人になるまでに何度も罹ります。最近、インフルエンザの診断が容易となり、熱のないインフルエンザが多々見つかってきました。熱のないインフルエンザは大人に多いようです。冬、発熱はないが、しんどい、風邪かも、のときはすぐに医者にかかって、診断を受けましょう。
2.私(小児科医)のインフルエンザ暦。
私は小児科医ですので、毎年の冬はインフルエンザの巣の中にいるようなものです。調べますと、平成9年2月(A香港)、平成11年2月(B)、平成15年1月(A香港)、に罹患しています。いずれも熱は36.7度ですが、しんどくて、風邪を引いたかなと感じました。平成15年1月は、前年の12月にワクチンしていたにもかかわらず、罹患していました。しかし血尿もなく、軽症にて清みました。例年、ワクチンしていなくてインフルエンザに罹りますと、私は血尿が続きまして治りが遅いのですが、ワクチンしたあとのインフルエンザは血尿もなく、軽症でした。以後ワクチンは大人には効果があり、推奨しています。
3.インフルエンザワクチン。
米国予防接種委員会によりますと、勧告接種は、65歳以上、糖尿病などのハイリスク者、医療従事者、妊娠14週から分娩までとなっております。さらには奨励接種(乳幼児と接触するもの、授乳中の母親)、その他の対象(一般人、旅行者)です。
生後6ヶ月以上の乳児も対象とはなっていますが、乳幼児へのワクチン接種はあまり効果がありません。理由としましては、まず熱のないインフルエンザが大人には多いです。一冬に2回もインフルエンザに罹患する子供がみられます。ワクチン接種しても熱のあるインフルエンザに罹患する子供が多々あります。大人(一応12歳以上)は何度もインフルエンザに罹患しているので、ある程度の抗体は持っているはずです。そのうえに、ワクチンにより抗体をさらに増やすわけですから、罹患しても、熱のないインフルエンザか、発病しなくなります。12歳以下の子供はワクチンを2回接種しますが、発病を阻止するまでにはいたりません。数回インフルエンザにすでに罹患した子供には効果があります。基礎免疫のない子供でもワクチン接種により、多少は抗体は上昇していますので発病しても軽症にてすむはずです。しかし乳幼児のインフルエンザ脳症もワクチンで大丈夫ともいえません。ワクチンしていても、脳症に罹った子供がいます。乳幼児、子供にワクチンするならば、周りの大人もワクチンを受けるべきです。多いのは、父親が家庭にインフルエンザを持ち帰る例です。
4.予防と治療。
手洗い。うがい。免疫力が低下しないように快食、快眠、快便。ワクチン。治療薬には、リレンザ、タミフル。共にウイルスが細胞より離れなくする薬です。日本ではタミフルの副作用にて10代の子供が異常行動するといわれていますが、飲まなくても同じような異常行動するインフルエンザも見られますので、異常行動の原因ははっきりしません。しかし10代の子供にはタミフルの処方は控えるようにとのことです。かわりにリレンザがありますが、副作用はまだはっきりとしません。
鳥インフルエンザが人間の間に流行することになれば、皆争ってタミフルを求めるでしょう。